【わが国の原子力発電所運転速報】 7月の利用率67.6%、PWR9割台 福島第二が累積発電量7000億kWh

原産協会の調べによると、国内原子力発電所の7月の稼動状況は、総発電電力量240億9570万kWh(対前年同期比4%増)、設備利用率は67.6%となった。今期は、盛夏電力最需要期を見据え、定期検査に伴う停止中プラントの戦列復帰などを反映し、設備利用率は前月の59.9%から7.7ポイントアップ、特に、PWRに限っては9割の大台に乗った。

震災により全機停止した東京電力の柏崎刈羽発電所では現在、7号機のみが試運転として発電を行っているが、点検・復旧中にある1〜6号機を除いた場合、国内全体の設備利用率は78.8%となる。

本年12月の営業運転開始を目指し、この1月より試運転を行っている北海道電力泊3号機(PWR、91.2万kW)は7月14日、電気出力が100%に到達した。今後も、定格電気出力での各種試験等が実施される予定だ。

東京電力福島第二発電所は28日、1981年7月の同1号機の試運転開始からの累計発電電力量が7000億kWhに到達した。これは、昨年度の国内原子力発電による総発電電力量のおよそ2年半分に匹敵する。

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東京電力が毎年、ホームページ上で夏季の電力需要状況を公表し節電をPRする「でんき予報」によると、7月末までの今夏最大電力は、同30日午後2〜3時に記録した5450万kWで、この日、東京地方の最高気温は33.2度Cに達している。同社が6月に発表した電力需給見通しでは、今夏の最大電力は、通常の暑さの場合、6100万kWを見込んでいる。


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