【わが国の原子力発電所運転速報】 8月利用率67%、駿河湾地震受け微減 柏崎6号が発電再開、7号燃料取替えへ

原産協会の調べによると、国内原子力発電所の8月の稼働状況は、総発電電力量238億2977万kWh(対前年同期比9.1%減)、設備利用率66.8%(同4.6ポイント減)と、8月11日早朝に発生した駿河湾内を震源とする地震に伴う中部電力浜岡3、4号機停止の影響により、盛夏電力最需要期にもかかわらず、不振だった。BWRの利用率は前月、5割超に回復したが再び49.9%に後退、一方で、PWRは引き続き9割台で好調。

東京電力柏崎刈羽発電所では、6号機が26日に原子炉を起動し、31日に発電を再開、今後は段階的に出力を上昇させ、プラントの健全性を確認する。震災による長期停止からの復帰は、7号機に続き2基目。現在も停止中の5基を除くと、国内全体の設備利用率は75.5%となる。なお、燃料棒から放射性物質の微量漏えいのあった7号機は、9月下旬頃、原子炉を停止し、次回の定期検査を待たずに漏えい燃料を特定した上、新燃料への交換を行う。

一方、駿河湾の地震の影響を受けた浜岡発電所について、中部電力は17日までに、特別な保全計画を策定し、各号機の設備健全性評価を実施中だ。

8月までに、定期検査を終了した四国電力伊方1、2号機では検査期間中、中央制御盤をフルデジタル方式に切り替えた。操作性に優れ、ヒューマンエラー防止により、安全性向上が期待される。

また、30日より約2か月間の停止予定で定期検査に入った九州電力の玄海3号機では、プルサーマル実施に向け、MOX燃料を装荷する計画だ。


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