米規制委 ナインマイル3の審査を延期

米原子力規制委員会(NRC)は1日、ニューヨーク州でナインマイルポイント原子力発電所3号機(NMP3)の増設を計画しているユニスター社からの書簡をウェブサイト上に公開し、同機の建設・運転一括認可(COL)の審査開始を1年、先送りする計画であることを明らかにした。

ユニスター社は2008年9月、160万kW級US・EPR(米国向け欧州加圧水型炉)の建設を想定したNMP3のCOLを申請し、NRCは同年12月にこれを受理。今年9月からの審査開始が予定されていた。しかし、ユニスター社はNRCの文書管理課に宛てた8月17日付け書簡の中で、NRCスタッフとも協議した結果、審査の開始日程を10年9月に変更する旨を申し入れており、理由として「審査に係る日程と財源の投入順序を最適化した結果」だと明記している。

同社は米国でNMP3のほかに、3件のUS・EPR計画に係っており、そのうちカルバートクリフス3号機建設計画については今年5月、連邦政府の融資保証制度の最終審査に残ったと公表。一方、NMP3計画は、今年の融資保証を受ける見込みはないが、翌年であれば可能性ありと判断していることが関連報道で伝えられている。こうした状況から、同社は審査財源等を先行計画に優先して傾注するものと見られている。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで