経産・保安部会 最近の原子力安全動向総括 火災防止策中心に議論

経済産業省の原子力安全・保安部会(部会長=村上陽一郎・東京大学名誉教授)は9月25日、最近の原子力安全を巡る動向について、同省より説明を受け、意見を求めた。委員からは、原子力発電所内で相次ぐ火災に対する不安、従業員被ばく管理の一元化など、府省横断的な検討を要する意見もあった。

柏崎刈羽発電所各号機の安全確認・復旧状況に関連して、原子力安全・保安院は、中越沖地震以降での発電所内の火災頻発に鑑み、保安部会の専門家グループで検討を行い、このほど取りまとめた火災発生防止充実策を説明した。その中で、(1)火災ハザードの把握と対策の徹底(2)火災の発生防止のための現場管理・組織の強化(3)火災の発生防止に関する教育・訓練の充実(4)事例の水平展開の推進(5)事業者相互による確認の推進――をポイントに、各発電所の実状に合った対策が計画的に実施される必要を述べた。

その他、保安院からは、駿河湾地震による浜岡発電所の状況、新検査制度の運用状況、「もんじゅ」、六ヶ所再処理の近況などについて報告があった。


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