経産・環境省 川内3増設で CO削減に「最大限活用を」

九州電力が計画している川内原子力発電所3号機(APWR、159万kW)増設に関して提出した環境影響評価準備書について、経済産業省は2日、環境省からの意見を踏まえて、同社に二酸化炭素排出抑制の観点から、「原子力発電所の最大限の活用」を図ることを勧告した。

環境省が経済産業省に9月28日提出した同準備書に対する「環境大臣意見」では、原子力発電所の新増設で初めて二酸化炭素排出抑制の観点から原子力発電所の重要性を指摘している。

それによると、同事業は、「エネルギー・セキュリティーの確保、今後の電力需要増に対する安定供給確保の観点に加え、温室効果ガスの排出削減の観点から必要不可欠であり、既設火力発電所における化石燃料の抑制を通じて、年間700〜900万トンの二酸化炭素排出削減が見込まれる」としている。

一方で、同大臣意見では、同電力が「わが国有数の温室効果ガス多量排出事業者である」として、二酸化炭素排出抑制の観点から、高経年化などにより効率の低下した既設火力発電所における化石燃料の抑制など発電所全体の適切な運用や、負荷平準化に向けた取組みによって、「九州電力全体として可能な限り温室効果ガス排出抑制を図ることが重要である」としているほか、工事期間中の自然環境保全に関しても適切な措置を講じるよう指摘している。


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