【わが国の原子力発電所運転速報】 9月設備利用率64%、浜岡4が再開 今年度上期利用率は63%

原産協会の調べによると、9月の国内原子力発電所の稼働状況は、設備利用率63.7%(対前年同月比3.2ポイント増)、総発電電力量219億9933万kWh(同2.4%増)などとなった。

8月に発生した駿河湾の地震により停止した中部電力浜岡4号機が9月15日に原子炉を起動、発電を再開した。東京電力柏崎刈羽発電所では、8月末に運転を再開した6号機が9月中、フル稼働したものの、漏えい燃料が確認された7号機は、燃料取替のため、25日に発電を停止した。中越沖地震による被災以来、現在も停止中の同1〜5号機を除くと、国内全体の設備利用率は72.0%となる。

また、日本原子力発電はこのほど、敦賀2号機に従事する運転員の技能習得に向け、実機と同じ感覚で操作できる「フルスコープシミュレータ施設」を敦賀市内に設置することを発表した。来年度にも着工し、再来年度からの運用を目指す。

一方、今年度上半期の国内原子力発電の設備利用率は63.0%(対前年同期比4.8ポイント増)、柏崎刈羽1〜5号機を除くと71.2%だった。

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電気事業連合会はこのほど、今夏の電力需給状況を発表。電力10社(北海道、東北、東京、中部、北陸、関西、中国、四国、九州、沖縄)合計の最大電力は8月7日に発生した1億5913万kW、最大日電力量は同日の30億7341万kWhで、景気低迷による需要減、低気温の影響により、いずれも前年の約9割にとどまる最近10年間で最も低い水準。


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