越国会・科技環境委員長、来日 原子力計画で日本の協力要請

ベトナム国会科学技術環境委員会のミン委員長が11月30日、原産協会に来訪した。同月25日に同国初の原子力発電所建設計画がベトナム国会で承認されたことを受け、これまでの協力に感謝の意を表明するとともに今後一層の協力を求めた。ベトナムは、2014年に建設を開始し、20年の稼働をめざす。

ミン委員長は、日本での視察や研修を積み重ねてきた結果、77%の高支持率で国会可決につながったと報告。これまでの人材育成討議内容を実行に移す時機到来として高品質の安全なプラントの建設と運転に豊富な経験を持つ日本から意見や知恵をさらに得ていきたいと述べた。ベトナムの課題として、(1)安全性確保(2)人材育成(3)放射性廃棄物の処理(4)燃料調達(5)資本調達――を挙げた。

服部原産理事長は、日本が一体となってベトナムの期待に応える準備ができているとし、原子力は建設のみならず、運転や廃棄物など長期の視点で取り組むことが大事であると強調し、互恵的な関係を持つ必要があると述べた。

今回ベトナムが原子力発電所建設に大きな一歩を踏み出したことに対し、近藤原子力委員長も「原子力は国家の責任が大きく、ベトナムは非常に政治的バランスを重視する国なので、今回の動きにもようやくという思いがある。これからはさらにこの決定を社会と共有していかなければならない。引き続き親身になって国民との対話の面など手伝っていきたい」とのコメントを寄せている。


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