インド ラジャスタン5が初臨界 容量は18基、430万kWに

インドのラジャスタン原子力発電所5号機(RAPP5)(PHWR、22万kW)が11月24日、最初の臨界に達した。年末から来年初頭にかけて定格出力に達する見通しで、これにより、インドの商業炉は18基、434万kWとなった。

同機はインド原子力省と原子力発電公社が自主開発した加圧重水炉で、今年1月に、新たに国際原子力機関の保障措置下に置かれた民生用原子炉8基のうちの1基。2月にロシアと結んだ原子燃料の長期供給契約に基づいてロシア産の天然ウランが装荷されている。同発電所ではさらに、RAPP5と同型の6号機がロシア産の燃料を装荷して、来月にも臨界予定だ。

国外からの導入技術としては、クダンクラムで現在、ロシアのVVER−1000(100万kW級PWR)を2基建設しつつ、さらに2基の建設を計画中。また、ジャイタプールでは、仏アレバ社製EPR(欧州加圧水型炉)を最大6基導入する計画も進められている。

インドのM.シン首相は今年9月、ニューデリーの国際会議で、「うまく計画管理できれば2050年までに4700万kWの原子力発電設備容量を達成できる」と演説。昨年9月に原子力供給国グループが同国への原子力禁輸を解除して以降、ウェスチングハウス社とGE日立とは原子力技術協力や原子炉建設協力に関する覚書も締結した。ロシアと仏国からは、国内で不足していた原子燃料の供給も確保されつつあることから、今後同国の原子力開発利用は一層加速度を増して拡大していくと予想される。


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