東京電力 先頭を切り柏崎刈羽7号機 約2年半ぶりに通常運転入り 続いて6号機もまもなく 中越沖地震乗越え復帰

2007年7月の新潟県中越沖地震の影響を受けて停止し、耐震安全性評価や耐震強化工事を行った後、試運転を行ってきた東京電力の柏崎刈羽原子力発電所7号機は12月28日、原子力安全・保安院から総合負荷性能検査の結果、「継続的かつ安定的に運転する上で問題ない」との評価を受け、定期検査終了証の交付を受領、7基ある同発電所の中で最初に通常運転に復帰した。

同7号機は、地震後の設備点検で安全上重要な設備に異常は確認されなかったものの、その後の耐震安全性評価や耐震強化工事を先行的に行ってきた。昨年7月には、総合負荷性能検査の直前に燃料1体から微量の放射性物質が炉内に漏洩していることが判明したことから、同検査を延期。原因が異物混入によるものと見られたことから、異物混入がしにくい燃料下部にフィルタ付きの新燃料100体と交換し、再度試験運転を継続してきた。

一方、7号機と同様に2番目に試験運転を行ってきた6号機は、12月23日、やはり総合負荷性能検査の直前に、各制御棒に2系統設置されている制御棒位置表示機能のうち、1本の制御棒の1系統に不具合が発生、実際の制御棒位置には問題なかったが、同検査を延期。電気回路の点検を行った結果、原子炉格納容器内の制御棒の位置検出器周辺に不具合があるものと推定し、原子炉を26日から停止して点検を行った。

この結果、位置表示装置の発信器の電気回路に短絡痕を確認した。機器の交換、機能確認を行った後、原子炉を6日から再起動した。数日後には電気出力100%となる。

なお、東京電力では同6号機の不具合を踏まえ、7号機の全制御棒の動作や位置表示装置の表示などについて確認を行い、同様の不具合はないことを確認している。また7号機では6号機とは異なる型番の位置検出器を使用していることから、7号機の総合負荷性能検査受検は予定通り実施され、通常運転入りが実現した。


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