【わが国の原子力発電所運転速報】 12月利用率74%に、泊3デビュー 09年暦年利用率は65%

原産協会の調べによると、12月の国内原子力発電所の稼働状況は、総発電電力量が265億6364万kWh(対前年同期比15.9%増)、設備利用率が74.0%で前月の66.6%から7.4ポイント上向き、冬季電力需要増に向け電力供給体制を固める格好となった。設備利用率が7割台に乗るのは08年8月以来のこと。

12月は、北海道電力で3基目の原子力発電炉となる泊3号機が22日に営業運転を開始、同社の原子力発電総出力は207万kWとなり、同じく3基のPWRを有する四国電力とほぼ並んだ。同機のデビューで、国内の原子力発電は計54基4884.7万kWとなった。

また、28日には、東京電力柏崎刈羽発電所の7号機が他機に先んじ、震災による停止以来、2年5か月ぶりで営業運転入りとなった。現在も停止中の同1〜5号機を除くと、国内の設備利用率は83.6%となる。

また、中部電力浜岡5号機は、昨夏の駿河湾地震による停止から、特別な保全計画に基づき、点検・補修が進められているが、低圧タービンの交換作業を、次回定期検査期に合わせ実施することから、停止期間を本年5月までとすることとしている。同機では06年に、低圧タービンの羽根損傷が発生した。

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09年(暦年)の国内原子力発電所の稼働状況は、総発電電力量2723億4106万kWh(対前年比8.2%増)、設備利用率64.7%(同6.7ポイント増)となった。柏崎刈羽1〜5号機を除くと設備利用率は73.0%となる。


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