【論人】 河瀬 一治 全国原子力発電所所在市町村協議会会長(敦賀市長) エレキで市民と交流も

《はじめに》

敦賀市は、港を軸に日本海側諸国の玄関口として古来より栄え、鉄道、道路の充実によって、北陸の玄関口としての役割も担い、「貿易・海運・交通産業」や「漁業・海産物加工産業」、原子力の「エネルギー産業」など多種多様な産業が発展してきた街です。

また、日本三大松原のひとつ「気比の松原」や、日本三大鳥居のひとつがある「気比神宮」、紺碧の敦賀湾に浮かぶ海の楽園「水島」など名勝も数多くあります。自然に恵まれた、たいへん風光明媚な土地であり、日本有数の美しく住みやすい街と経済情報誌などでも高く評価されているところであります。

《敦賀市と原子力》

当市は、約半世紀にわたり原子力とともに歩んで参りました。この間、原子力との共存共栄を図りながら、先駆的な役割を果たし、我が国のエネルギー政策に大きく貢献している自治体と自負しているところです。

この原子力発電所立地という特性を生かしながら、安全で安心して快適に暮らせる街づくりを進め、全ての市民が生きる喜びを感じ、誇りと愛着の持てる街にしていきたいと考えております。

《エネルギー研究開発拠点化計画》

また、現在は、原子力の高度な教育・研究の集積拠点化や技術を活かした産業の育成等々、県や関係機関とともに取組んでいます。

当市の貴重な財産とも言える原子力情報を、全国、世界に向け発信させ、「エネルギーのまち・敦賀」が、原子力の国際的な「知」の拠点とすべく、関係者と力を併せて、力一杯頑張っております。

《エレキで交流》

さて、私が市長になって早や15年が経とうとしておりますが、就任3年目の時、地元での公園の完成記念式典において、大学卒業以来遠ざかっていたエレキギターを、にわかバンドを結成し演奏したという出来事がありました。

その時のことが口コミで広がり、地区の各種行事に招待されるようになり、「河瀬一治と敦賀ベンチャーズ」という名のバンドを再結成し、さらに活動の場は広がっていきました。

当市と姉妹都市であるロシア・ナホトカ市や中国・台州市でも交流活動の一環としてステージに立たせてもらい、また、地元敦賀市で行った新潟県中越地震被災者へのチャリティーコンサートでは、「ザ・ベンチャーズ」の初代ギタリスト、ノーキー・エドワーズ氏と共演し、市民の皆さんの協力をいただいたこともありました。

中学・高校そして大学と「ザ・ベンチャーズ」の影響を多大に受けながら、初めはほんの趣味の1つとして行っていたバンド活動が、「敦賀市長」となった今、人々との情報交換の場であったり、地元敦賀市をPRする場であったりします。そして何より、多くの市民の皆さんとふれ合うことの出来る大切な場ともなっております。

《最後に》

山や海の大自然と港が育んできた温かい人情、そして、魚や野菜の新鮮な食材が豊富で、特に冬の季節は、まさに日本海の味覚の代表とされる越前がに、敦賀ふぐが味わえる絶好の時期であります。また、寒い時には、何といいましても温泉です。当市にも、電源三法交付金制度を利用した敦賀きらめき温泉「リラ・ポート」がございます。平成14年のオープン以来、すでに100万人以上の多くの方々に足を運んでリラックスして頂いております。

私も時間の合間を見つけ「リラ・ポート」に行き、ゆったりと温泉に浸かり心身ともリフレッシュをさせていただいております。大浴場の泉質は“美人の湯”とも言われるアルカリ性単純温泉を「高温浴」に、“美肌の湯”とも言われるナトリウム炭酸水素塩泉を「中温浴」に使用しております。なお、高温浴のお湯は、JR北陸本線の北陸トンネル掘削時に湧出した良泉を使っています。アルカリ度が高いので、お湯はぬるぬるで、お肌はつるつるになります。

ぜひともこの時期に敦賀にお越しいただき、味に舌鼓をうち、街の歴史や文化、そして温泉にも触れていただければ幸いです。


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