ロシア バルチック発電所の起工式

ロシアの総合原子力企業であるロスアトム社は2月25日、カリーニングラード州でバルチック原子力発電所の起工式典を執り行った。

建設サイトはバルト海に面したロシアの飛び地で、周囲をリトアニアやポーランドなどに囲まれるという特殊な環境にあるため、昨年末に国内唯一の原子炉を閉鎖したリトアニアへの電力輸出が確実視されている。

バルチック発電所では120万kW級VVERの標準設計である「AES2006」を2基建設する計画。2016年以降に完成すれば、年間174億kWhの発電が約60年にわたって見込めるとしている。

建設費は今年1年だけで約36億ルーブル、来年は80億ルーブルと試算しており、ロスアトム社のS.キリエンコ総裁は「発電所所有権の49%までを外国企業にゆだねるか、長期の電力供給契約締結で賄いたい」との意向を表明。具体的にはサイトに近いドイツなど欧州北部の国々の企業を念頭に置いていると述べた。交渉はロシアの電力輸出企業であるINTER−RAO−UES社が担当する。

起工式典にはキリエンコ総裁のほか、ロシアのS.イワノフ副首相、およびカリーニングラード州のG.ボーズ知事が出席。記念碑を敷地に据えた(=写真)。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで