日立 陽子線がん施設を着工 名古屋市で維持管理も

日立製作所は2日、愛知県名古屋市の陽子線がん治療施設に着工した。日立は2008年12月、名古屋市から同施設の整備事業を約240億円で受注し、施設の設計・建設および運転・保守・維持管理業務等を行う。治療開始は2012年度の予定。

陽子線がん治療は、水素の原子核である陽子を加速器で高速に加速し、その陽子線をがん細胞に集中して照射することで治療する。痛みがほとんどなく、身体の機能や形態を損なわないため、治療と社会生活との両立が可能な最先端の技術として注目されている。

日立製作所は、陽子線がん治療施設の主要機器である加速器をはじめ、照射や制御などの放射線に関する技術・ノウハウを保有。筑波大学陽子線医学利用研究センターの陽子線治療システムを納入し、現在も運転・保守サポートしているほか、世界最大級のがん専門病院である米国MDアンダーソンがんセンターへ陽子線治療システムを納入した実績などがある。


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