米国 ホープクリーク炉でもCo60生産へ

米国原子力規制委員会(NRC)はこのほど、PSEGニュークリア社からの要請により、同社がデラウエア州で所有するホープクリーク原子力発電所(BWR、117万kW)でのコバルト60(Co60)生産の可能性検討パイロット計画について公聴会を開催することとし、同計画をパブリックコメントに付した。

PSEG社の計画では、コバルト59の燃料ペレット入り燃料棒を組み込んだ改造燃料集合体を最大12体、炉心に挿入。運転中に中性子を吸収させてCo60を作り出す。生産ベースに乗せる前に、改造した燃料集合体が運転中の状態で十分作動可能であることを確認するデータを収集する考え。NRCが現認可の修正を承認した場合、PSEG社はCo60の生産および輸送が許されることから、今年秋に計画されている燃料交換のための停止期間に改造集合体を取り付けたいとしている。NRCの認可修正に関する審査では、発電所の通常運転と事故シナリオに基づいて改造燃料集合体の潜在的影響等が評価される予定だ。

Co60はがん治療や食料品照射や医療機器の放射線滅菌等で需要が高く、商業用BWRを利用したCo60生産はGE日立ニュークリア社も1月に実施計画を公表。すでにNRCの承認を得ている。


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