原燃再処理 ガラス溶融炉熱上げへ モックアップ分析も実施

日本原燃は17日、六ヶ所再処理施設の高レベル廃液ガラス溶融炉の熱上げを開始した。08年12月に、炉内かくはん棒がガラス溶融炉内で曲がっていることが確認され、炉内上部の耐火レンガ脱落も判明したため、原因究明・対策の検討がなされていた。

アクティブ試験中の再処理施設高レベル廃液ガラス固化建屋のガラス溶融炉における炉内異常に関し、原燃は先月末、原因究明の経過と今後の計画を原子力安全・保安院に報告した。それによると、炉内天井レンガ脱落の原因は、急激な温度降下の繰り返しにより、レンガ内部に引張り力が発生し損傷に至ったと推定、今後の原因と対策の検討に向け、(1)ガラス溶融炉の熱上げ・レンガの回収(2)ガラスの抜き出し(3)ガラス溶融炉内の詳細観察――を行うこととしている。

また、かくはん棒の曲がりの原因については、レンガの脱落を想定せずに挿入したことにより、棒が斜めになり、過荷重が発生したためと推定している。

ガラス溶融炉の復旧作業に関し、原燃では、日本原子力研究開発機構の協力により、東海村・実規模モックアップ(KMOC)を活用したデータ収集・分析を実施している。


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