原子力白書 「経済成長に貢献」強調 分かりやすさ前面に

原子力委員会は9日、2009年版の原子力白書を発表した。

政権交代に鑑み、新政権のめざす「グリーン・イノベーション」と「ライフ・イノベーション」に対し、前者に関しては温室効果ガスの排出量が格段に少なく大規模発電が可能であり、さらにはプラント輸出等で経済成長も見込めること、後者に関しては診断・治療の際の放射線利用で健康大国を実現できることを挙げ、原子力が貢献できるとした。

また、オバマ大統領のプラハ演説などで核不拡散への認識が高まったとし、日本人である天野之弥氏が事務局長を務める国際原子力機関へ資金的・技術的な貢献をしていくとともに、日本に適した核セキュリティのあり方に関する基本方針を取りまとめるとした。

研究開発においては、研究開発専門部会の提言を踏まえて効果的な取り組みを推進していくとし、人材育成についても、産学官の連携を強化しながら継続的・総合的に取り組んでいくとした。

全体を通じて「ですます調」に変更し、一文を原則3行以内とした。また、原子力委員が執筆したコラムをそれぞれの写真入りで掲載。読みやすくする工夫がこらされている。


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