ロシア スロバキア炉に長期で燃料供給

ロシアの原子燃料製造企業であるTVEL社は7日、スロバキアで建設中のモホフチェ3、4号機用の燃料供給でスロバキア電力公社(SE)と長期契約を結んだ。

両機の建設計画では、チェコのスコダ社が原子力系統設備の供給者となり、2012年と13年に44万kWのロシア型PWR(VVER)として完成させる予定。今回の契約でTVEL社は、両機の初装荷燃料と5回の交換燃料を、12年から17年まで納入する。

TVEL社によると、これらの燃料は従来の燃料に比べて燃焼度が高く、補給用の燃料集合体も少なくてすむという付加価値付き。さらに、関連サービス一式と原子炉の熱出力向上オプションも提供するとしている。

なお、同社の親会社であるロスアトム社はTVEL社をベースとする新たな原子燃料会社の創設準備を進めている。世界市場で勝ちぬける競争力と効率性をつけるため、傘下にある燃料サイクル関係企業の合理的な管理システムを構築するのが主な狙い。同時に、西側企業と連携していくための諸条件を改善し、燃料製造施設の技術革新に必要な技術開発促進を目指す。この第1段階の作業としては、ロスアトム社傘下の遠心分離機・製造プラントや燃料製造業者などを統合する計画。

関連報道では、同社は6月末までに株式の統合作業を終え、年内にも新会社を設立する予定だと伝えられている。


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