食品規格部会 食品照射で報告 知見収集さらに要請

厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の食品衛生分科会食品規格部会(部会長=大前和幸・慶応義塾大学医学部教授)が18日、厚労省で開かれ、「食品への放射線照射についての科学的知見に関する調査結果について」が報告された。

同部会の今後の方針では、科学的知見が不足しているとされる照射食品中の放射線特異的分解生成物のアルキルシクロブタノンの生成量、推定暴露量、毒性(特に遺伝毒性、発がんプロモーション作用)について、関係者に情報収集を要請すると共に、原子力委員会に対し、国民との相互理解を一層進めるためのさらなる取組を要請することが、了承された。

厚労省は質疑の中で、「科学的知見が集まれば、この部会で審議し、必要があれば食品安全委員会に諮る」と述べた。

同部会では、06年10月の原子力委員会の「食品への放射線照射について」決定を受け、三菱総合研究所に委託して調査を実施。09年7月には同部会で食品照射について審議開始を決め、同調査報告書も同省ホームページに掲載されたものの、その後、推進派、反対派の双方から内容についての異論が出され、今回改めて報告事項として取り上げ、同報告書(10年4月改定版)もホームページ(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/housya/houkokusho.html)に再掲載した。

08年2月に三菱総研が行った一般消費者を対象としたアンケート調査結果によると、食品照射技術の認知度は「ばれいしょ等の発芽防止」であっても28.2%と低かったとし、食品照射の我が国への導入については、「どちらともいえない」が39.7%、「反対」が34.5%、「賛成」25.9%であり、態度を決めかねている人が多かった、としている。

今回、参考人として出席した明石真言・放射線医学総合研究所緊急被ばく医療研究センター長は今後、同部会委員として参画することになった。


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