原子力学会 「新型炉部会」設置 技術的活動基盤強化へ

日本原子力学会は6日、「新型炉部会」(部会長=柳澤務氏・日本原子力研究開発機構)を設立した。同日、都内で開催された設立総会(=写真)で、運営組織、活動方針を承認した。高速増殖炉、高温ガス炉などの第4世代原子炉他、将来の原子力エネルギーシステムと周辺核燃料関連技術に関する研究・開発の支援、国際活動、研究者の交流・育成を行う。

高速増殖炉実用化研究開発の進展、「もんじゅ」の14年ぶりの運転再開など、新型炉開発の黎明期との認識のもと、一方で、これに対応する技術的討議の機会が散逸している現状等を踏まえ、原子力学会では、活動基盤の強化に向け、他部会に分散している関係活動を、新型炉の視点から効果的に連携させるため、新部会の立ち上げに至った。

活動のポイントとしては、@新型炉に関する開発戦略議論のあり方・規制に関する国際先導/標準を視野に入れた姿の提示A次世代炉を担う人材育成戦略の提示B主要分野におけるわが国からの発信・国際的リーダーシップ発揮の戦略提言C新型炉研究開発についてのアウトリーチ活動D新型炉への税金投入・プロジェクト管理のあり方提言E関係国家プロジェクトの技術的成果の学会評価システム提言F関連研究施設の国内整備についての提言――で、今後、会員からの意見も聴取した上、秋の学会大会で活動方針を採択する予定だ。


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