フィンランド議会 2件の原子炉新設を承認

フィンランド議会は1日、2件の新規原子力発電所建設計画に関する政府の「原則決定(DIP)」を賛成多数で承認した。国内で6、7基目となる原子炉について、電力2社は各1基の建設許可を今後5年以内に政府に申請するが、順調に進めば2020年頃には運開が可能となる。隣国スウェーデンではつい先月、30年にわたった脱原子力政策の撤回が決まったのに対し、天然資源に乏しく燃料輸入に長く依存してきたフィンランドは既に2002年、チェルノブイリ事故以来欧州では初めて、原子炉(現在建設中のオルキルオト3号機(EPR))の建設を決定。今後も、温室効果ガス削減対策も含め、エネルギー多様化政策の一環としても原子力の推進に拍車をかける方針だ。

フィンランドでは現在、テオリスーデン・ボイマ社(TVO)がオルキルオト原子力発電所4号機を、また、電力コンソーシアムであるフェンノボイマ社が2か所の新規建設候補地のいずれかで出力150万〜250万kW程度の原子炉建設を計画。同国政府は今年5月、フォータム社が申請していたロビーサ3号機建設計画を含む合計3件の計画のうち、TVOとフェンノボイマ社の2件についてのみDIPを承認した。どちらの計画もまだ、採用炉型は未定だが、TVOは出力100万〜180万kWとし、総工費は30億〜40億ユーロを予定。フェンノボイマ社は、中西部のピュハヨキに仏アレバ社製の欧州加圧水型炉(EPR)を1基、あるいはその北部に位置するシモに東芝製ABWR1基の建設を検討している。

今回、議会はTVOの計画を120対72票、フェンノボイマ社の計画は121対71票の大差で承認。これらに関するDIPは7月1日から5年間有効で、この間に建設認可の申請が無ければDIPは無効となる。フェンノボイマ社の場合は、建設計画の受け入れを表明しているピュハヨキとシモのどちらを選択するか、認可申請前に決定しなければならない。同社はまた、新たな原子炉から出る使用済み燃料の処分について詳細な計画を策定する義務があり、既存炉を操業するTVOとフォータム社の処分計画に参加するのか、独自の最終処分計画を検討するのか6年以内に雇用経済省に表明する必要がある。

建設認可申請とそれに続く運転認可申請は政府が公聴会やコメントの聴取等に基づいて審議する予定だが、建設期間を4年間と見積もって、早ければ2020年にも新しい原子炉の起動準備が整うことになる。

なお、議会は同じ日、ポシバ社がユーラヨキに計画している使用済み燃料最終処分場の容量拡張についても、159対35票でDIPを承認した。容量の拡張は、オルキルオト4号機が完成した場合の使用済み燃料処分量増加を考慮したもの。


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