東電・東通1号で2次ヒア 住民から意見聞き回答

原子力安全委員会は11日、東京電力・東通原子力発電所1号機(青森県東通村、138.5万kW、ABWR)の設置に係わる第2次公開ヒアリングを東通村体育館で開催した(=写真)。発電炉の2次ヒアは、電源開発・大間発電所の05年10月開催以来。

同プラントに関しては、03年11月に第1次公開ヒアリング開催、06年9月に原子炉設置許可申請を経た後、今年4月に原子力安全・保安院の安全審査を終え、現在、安全委員会のダブルチェック審査の途上にある。工事開始は11年4月、運転開始は17年3月を計画している。

ヒアリングはまず、保安院が安全審査の概要を説明、審査に携わった専門家が立地地域住民による意見陳述に対して回答する格好で進められた。当日の意見陳述人は、東通村在住の6名、傍聴者は約140名だった。

住民からは、同機でのプルサーマルの可能性、災害時の避難道路整備、漁業関係者から事故時の風評被害に対する懸念の声などがあった。また、06年に改訂された耐震設計審査指針、07年の中越沖地震の反映に関する質問に対し、保安院は敷地近傍の横浜断層を活断層として再評価したことの妥当性を説明するなどした。

終了後の記者会見で、班目春樹・安全委員長は、「たいへん有意義だった」などと所感を述べた。


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