【わが国の原子力発電所運転速報】 9月の設備利用率66.7%に 10年度上期利用率は67%

原産協会の調べによると、9月の国内原子力発電所の稼働状況は、総発電電力量234億5873万kWh(対前年同期比6.6%増)、設備利用率66.7%だった。

今期は、東京電力福島第一3号機で23日、プルサーマル発電が開始された。1999年に国の設置許可を受けて以来、11年ぶりで、調整運転を続けた後、10月下旬にも経済産業省の最終検査を経て、営業運転入りする予定だ。国内のプルサーマル発電は、九州電力玄海3号機、四国電力伊方3号機に続いて3基目、BWRでは初めてとなる。

北陸電力志賀2号機は現在、低圧タービンの羽根損傷の短期的対策として、当該翼部に整流板を設置し運転しているが、恒久的対策として、振動の減衰効果の大きい翼を採用した低圧タービン新ロータを製作、30日に所内への搬入が行われた。

現在、長期停止中の発電炉は、東京電力柏崎刈羽2〜5号機と中部電力浜岡5号機で、いずれも大地震の影響によるものだが、これら5基を除くと、全体の設備利用率は75.5%となる。中部電力では、浜岡5号機の運転再開時期を9月末頃としていたが、想定東海地震による影響確認および、地域説明のため、停止期間を延長することとした。なお、柏崎刈羽2号機は28日、1990年の運転開始から20年を迎えた。

また、10年度上半期の稼働状況は、総発電電力量1437億1001万kWh(対前年同期比8.4%増)、設備利用率67.0%(同四ポイント増)となっている。柏崎刈羽2〜5号機と浜岡5号機を除くと、全体の設備利用率は75.8%、さらに点検停止中の中国電力島根1、2号機を除くと78.1%。


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