ブループラネット賞 受賞博士ら会見 原子力開発の重要性も指摘

旭硝子財団(田中鐵二理事長)の第19回「ブループラネット賞」を受賞したジェームス・ハンセン博士(米国)とロバート・ワトソン博士(英国)が受賞式出席のため、東京で記者会見を行った。

今年は、実用的気候モデルの開発に成功し、気候変動問題の解析、理解、将来の予測に先鞭をつけ、“将来の地球温暖化”を予言しその対策を求めた最初の科学者としてハンセン博士と、「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の初代議長としてIPCCの哲学をつくり、第3次報告書の取りまとめや京都議定書の国際的合意に大いに貢献したワトソン博士が選ばれた。

会見でハンセン博士は、「地球温暖化問題は、専門家と一般の人との間に情報の差が大きい。危機的な状況にあるが、この問題は四キロメートルの深さの海があって慣性力が働き、目に見えた影響が分かりにくい。この問題にはしきい値があって、これを超えると後戻りできない」と警鐘を鳴らした。また「地球上のすべての化石燃料を燃やし尽くすことはできない。なぜなら、すべての生物種が絶滅してしまうからだ」と述べ、タールサンドやオイルシェールの開発をこれ以上すべきではない、とも強調。さらに国々や世代間の不公平をなくすために二酸化炭素に価格を付け、環境負荷のコストを価格に転嫁し、代替エネルギーの開発などに充当すべきで、原子力開発も重要だ、とした。

ワトソン博士も、「地球環境は明らかに変化してきている。世界中の土地が劣化し、貧困が拡大し、持続可能でない形で進行している」と指摘。「我々は、この現象を逆転させることはできないが、歯止めをかけることはできる」と述べ、原子力、新エネルギー、省エネルギーなどの技術開発が必要だ、と強調した。


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