英ロールス社 中国から原子力機器製造を受注

英国のロールス・ロイス社は5日、中国で建設中の原子炉8基に計装制御(I&C)系機器を供給する契約を中国核電工程有限公司(CNPEC)から受注したと発表した。

仏国から導入したPWR技術をベースに中国が国産化を進めているCPR1000用の制御棒操作系(RCS)6台と中性子計測系(NIS)8台を仏国メイランの施設で製造する予定で、契約総額は3500万ポンド程度。中国広東核電集団有限公司(CGNPC)が建設中の紅沿河原子力発電所5、6号機、防城港1、2号機、陽江3〜6号機プロジェクトで使用されることになる。

同社によると、同社の中国原子力市場への供給は90年代初頭に始まっており、近年では福建省の寧徳および福清の両発電所や浙江省の方家山発電所を含めた10基の原子炉建設計画でもRCSとNISを納入予定だ。

英国においては08年7月、これまでの原子力潜水艦製造から大規模な成長が見込まれる民生用原子炉市場への参入を表明。昨年7月には、英国政府が国内原子力供給チェーン再開発・強化戦略の一環として設置した「先進的原子力機器製造研究センター(NAMRC)」で、参加企業30社の連合を取りまとめる役割を担っている。


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