HIMACとREMAT展示 各国首脳も見学 日本の技術アピール

今月横浜市で開催されたAPEC会議に合わせて、国際メディアセンターに隣接して、日本の伝統と先端技術の融合をテーマとした展示コーナー「JAPAN EXPERIENCE」が設けられた。

会期中には各国首脳や関係者・報道陣が多数訪れ、世界経済の発展に寄与する日本の様々な最新技術や取り組みを実際に見て、触れて、体験することができ、好評を博していた。

原子力関係では、放射線医学総合研究所が重粒子線がん治療装置「HIMAC」と緊急被ばく医療支援チームREMATの隊員モデル(=写真)を紹介していた。

重粒子線がん治療は、治療効果が高く副作用の少ない世界最先端の治療法として注目されている。放医研では、この治療法を世界に先駆け実用化し、すでに5500名以上の患者が治療を受けている。

REMATは、海外の原子力事故時の被ばく医療支援を目的として、放医研が独自に組織したチーム。高性能で軽量の放射線測定器や医薬品を携行、現地からの要請を受けてから約48時間以内に現地で活動開始する。

さらに、油圧ショベルをベースとした地雷除去機の実物が展示された。灌木を伐採しながら地雷を爆破処理させることができ、地雷の破片金属は本体に付置された磁石で自動的に回収される仕組み。運転席には防弾ガラスが装備されている。1台8000万円程度するが、いまは政府開発援助などでアジアを中心に7か国で稼働しており、日本の技術が平和構築のために利用され始めている。


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