【Salon】日米協定改訂準備を説く 元外務省科技審議官 遠藤哲也氏

「2018年7月に期限のくる日米原子力協定の改訂準備をそろそろ始めるべきだ」と説いて回っている。

現行協定は交渉開始から発効までに約6年、その前の日米再処理交渉から数えれば11年を経て日の目を見ている。協定には自動延長条項はあるものの、いまから準備しても決して早くはないと強調する。

原子力との関わりは、外務省南西アジア課長時代の1974年5月、インドの最初の核実験。日本も制裁をめぐる渦の中に巻き込まれたと振り返る。

その後は、多くの期間を原子力関係の仕事に従事した。国連局審議官、科学技術審議官、ウィーン代表部特命全権大使、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)担当大使などだ。氏自身は原子力協定の仮調印後の国会承認や、その後のプルトニウム海上輸送などに科学技術審議官時代に大きく関与してきた。

原子力委員会委員長代理などを経て、いまは日米原子力協定改訂に向けた準備を訴える。米国との交渉入りのメドは、次期大統領就任の13年以降を想定しているからだ。

もう1つの理由が、米韓原子力協定の改訂時期が14年にくるからだ、と指摘する。すでに韓国マスコミ紙上では、日本の燃料サイクルを引き合いに出した論議が始まっている。

原子力協力協定は、両国のまさに「原子力協力」の促進を図ることに間違いはないが、協定の中身そのものは「核不拡散のための措置」を担保することだという。過去に日本が締結した原子力協定は中国を除き、日本が原子力機器や核燃料物質などを入手するために締結してきた協定と言ってよいもの。

最近および今後は、日本からの機器輸出や技術協力などもスコープに入れた新たな協定時代に突入しているが、あくまですべての基盤は日米原子力協定をしっかり堅持していくことだ、と強調してやまない。(き)


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