GE日立のESBWR 来秋に設計認証取得へ

GE日立ニュークリア・エナジー(GEH)社が開発した次世代原子炉である高経済型単純化炉(ESBWR)が、このほど米国原子力規制委員会(NRC)による設計認証(DC)審査の最も重要な部分である安全性評価に合格した。

今後実施される最終的な認証審査は約1年で完了する見込みであるため、GEHは当初の予定通り、2011年9月にもESBWRのDCを取得できるとしている。

152万kWのESBWRは、改良型沸騰水型原子炉(ABWR)を進化させた第3世代プラスの原子炉設計となる。GEHによると重力落下注水や自然放熱など受動的な安全系を採用したうえ、革新的なデジタル計装や制御設計を備えているため、世界でも最先端の安全性を実現。同時に設計の簡素化により、コストと工期の縮減を可能にするという。

現在、米国でNRCに申請されている新規原子力発電所の建設・運転一括認可(COL)の中では、デトロイト・エジソン社のエンリコ・フェルミ3号機建設計画でESBWRの採用が想定されている。

なお、ABWRの現行のDCはまもなく期限切れとなるため、東芝が11月にDCの更新をNRCに申請した。審査の完了は2014年を予定しており、その後さらに15年間有効になる見通しだ。


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