原子力機構もんじゅ 炉内中継装置落下で 性能試験工程を組み直し

日本原子力研究開発機構は12月16日、「もんじゅ」について、昨年8月に発生した炉内中継装置トラブルを踏まえた性能試験工程の組み直しを発表した。

「もんじゅ」は、昨年7月に炉心確認試験を終了し、続く40%出力プラント確認試験に向けた準備作業中の8月26日に炉内中継装置の落下があった。

今回の工程見直しでは、特別な保全計画を策定し、国の確認を受けながら、計画に従い炉内中継装置の引抜・復旧工事を行うが、屋内排気ダクト取替、水・蒸気系機能確認試験等の所要の工事、点検等も、可能な限り並行して行うこととしており、11年度内の40%出力プラント確認試験開始、12年度頃の出力上昇試験実施、13年度の本格運転開始を目指す。現時点で、当初のスケジュールから大幅にかい離しないが、今後の作業の進捗状況や、前倒しも含めた検討を踏まえ、さらに見直すこともあるとしている。

今回の工程見直しについて、鈴木篤之・原子力機構理事長は、「トラブルの1つ1つを克服し、高速増殖炉の実用化に反映させていく」との談話を発表した。


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