インド石油が原子力に投資 原子力産業の大規模な成長見込む

インド国営のインド石油(IOC)は12日、国内の原子力発電所建設計画に投資するため、インド原子力発電公社(NPCIL)との合弁企業設立合意文書に署名した。

石油化学製品など一連の化石燃料事業のほか、再生可能エネルギー分野でも成果を上げつつあるIOCは、原子力を新規事業として加えることにより、低炭素エネルギーを含めた総合エネルギー大手資本となる方針だ。

IOCが原子力事業への投資を検討し始めたのは、米印原子力協力協定発効後、国際原子力機関(IAEA)の保障措置協定も正式発効した2009年のこと。この当時はIOCの年間投資総額の約7%に当たる82億5000万ルピーが原子力に対して毎年必要だと試算しており、同年11月にNPCILのカクラパー、クダンクラムの各原子力発電所の増設計画、およびジャイタプールの新規立地計画への投資実施でNPCILと了解覚書(MOU)を締結していた。

また、昨年11月には、ラジャスタン原子力発電所で始まったばかりの同7、8号機(各70万kW、加圧重水炉)建設計画に対し、全体の26%に当たる90億ルピーの出資を決めている。


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