【わが国の原子力発電所運転速報】 1月の設備利用率66.1%に 高浜3号、本格プル運転好調

原産協会の調べによると、1月の国内原子力発電所の稼働状況は、設備利用率66.1%(対前年同期比4.7ポイント減)、総発電電力量240億3507万kWh(同6.6%減)となった。炉型別の設備利用率は、BWRが54.5%で12月より2.0ポイント増、PWRが82.5%で同7.1ポイント減、全体として前月の67.9%から微減。

冬型の気圧配置が続いた1月は、日本海側、特に東北、北陸地方では記録的豪雪に見舞われた。この寒波に伴う、暖房・融雪機器のフル稼働を受け、北海道電力では12日、最大電力578.8万kWに達し、今冬2度目の過去最大電力記録を更新、他電力でも、冬の1日当たり電力量の記録更新が相次いだ。

原子力発電プラントでは、12月末より調整運転に入っていた関西電力の高浜3号機が、21日に国の最終検査を終了し、プルサーマルによる本格運転を開始、月内の設備利用率は106.7%を記録した。また、中部電力の浜岡5号機が28日、駿河湾の地震に伴う停止から約1年半ぶりに発電を再開した。これで、震災復旧中にあるプラントは、中越沖地震で停止している東京電力柏崎刈羽2〜4号機の3基を残すところとなり、これらを除くと、全体の設備利用率は70.9%となる。

1月も引き続き、PWRが好調、特に福井県内のプラントが顕著で、利用率は、関西電力の高浜3号機を筆頭に、同4号機105.9%、同2号機105.6%、美浜3号機105.1%、日本原子力発電の敦賀2号機104.8%などとなっている。なお、昨年運転開始40年を迎えた敦賀1号機(BWR)は26日、耐震裕度向上工事なども計画しているため、約14か月の定期検査に入った。


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