福島一・1が40年目に 東京電力 保安規定変更が認可

東京電力の福島第一1号機(BWR、46万kW)は7日、経済産業省より、高経年化技術評価を踏まえた保安規定の変更認可を受けた。これにより、同機は3月、1971年の営業運転開始から40年目以降の運転に入る。国内で40年目の運転に入るのは、いずれも福井県に立地する日本原子力発電敦賀1号機と関西電力美浜1号機に続いて3基目。

東京電力が実施した高経年化技術評価では、福島第一1号機で、60年間の運転を仮定しても、その大部分の機器・構造物は、現在の保全活動の継続で、また、一部の機器については、長期保守管理方針に基づく保全により、健全性を維持できることが確認されており、同社は昨年3月、これを踏まえた保安規定認可を国に申請していた。

同機は1月末現在で、累積発電電力量867億kWh、平均設備利用率約54%の運転実績を有しており、これまで計26回の定期検査を実施、応力腐食割れ対策、腐食・減肉対策、疲労割れ対策などの経年劣化に対する予防措置が施されている。

東京電力では、同機の40年目以降の運転に係わる保安規定認可取得に際し、今後も運転経験の蓄積や知見の拡充に努め、適切に長期保守管理方針へ反映するなど、継続的な改善活動を実施していくこととしている。

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原子力安全・保安院は7日、発電プラントの運転開始から約35年経過時と、その後、40年を超えた場合には保全サイクルごとに、立入検査を実施し、長期管理保守方針に基づく保全活動の実施状況を確認評価するなど、高経年化対策の拡充を図ることとした。


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