菅首相・カリモフ大統領も歓迎 日本企業の参画を期待 より有望鉱区で探査・開発を検討 JOGMEC ウズベキスタン中央部で提案

菅直人首相と来日したウズベキスタンのイスラム・カリモフ大統領(=写真左側)が9日、首相官邸で首脳会談を行い、ウラン共同開発を歓迎することなどを盛込んだ共同声明を発表した。

共同声明では、日本の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)とウズベキスタン共和国地質・鉱物資源国家委員会との間で、ウズベキスタンでのウラン鉱床の探査・開発協力に関する覚書が署名されたことを歓迎するとともに、今後、同国でのウラン資源開発の分野で「両国が多角的な協力を積極的に発展させることが相互に有益であるとの共通の認識に達した」と強調している。

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JOGMEC(河野博文理事長)とウズベキスタン共和国地質・鉱物資源国家委員会はカリモフ大統領の訪日に合わせて7日、ウラン鉱床探査・開発に関する基本合意書などに調印した。

同機構は09年度以降、共同で黒色頁岩型ウラン鉱床などの発見が期待される鉱区で探査を実施してきた実績を踏まえ、より経済性が期待できる鉱区でのウラン・レアメタルの共同探査の実施を提案し、今回合意したもの。

具体的には、同国中央部の2地区の探査・開発に関する協力を検討することと、ジョイント・ベンチャーへの日本企業の参入機会を検討することなど。

もう1つの基本合意書は、両者にナボイ鉱業・精錬コンビナートを加えた3者で、(1)ウラン廃滓からレアメタルを回収する共同研究開発を行う(2)日本企業と同コンビナートによるウラン廃滓からのレアメタル回収に関するジョイント・ベンチャー設立機会の創出――などを盛込んだ。

同国は、ウラン資源量は11万1000トンで世界11位、09年の生産量は2429トンで世界7位。同国のウランはすべてナボイ鉱業・精錬コンビナートが所有する鉱山から採掘されている。


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