米ODEC ノースアナ3計画から撤退

米国バージニア州でノースアナ原子力発電所3号機の増設計画に参加していたオールド・ドミニオン電力共同組合(ODEC)は2月28日、同計画からの撤退を表明した。ただし、ODECのパートナーとして同計画を中心的に進めていたドミニオン・バージニア・パワー社では「増設計画の推進方針に変更はない」と明言しており、今後も建設・運転一括認可(COL)の取得手続きと事前サイト準備を継続していくとしている。

ODECは地元地域で発・送電事業を行っている非営利の生協組織。撤退の理由を「当方の長期的な計画にそぐわない」とだけ説明。すでに関連の事務手続きに入っている。ODECはノースアナ発電所の既存の1、2号機について、11.6%の不可分権益と発電電力の引取権を保有しており、両炉の運転やメンテナンスにおける連携は変わらず継続する考えだ。

1、2号機権益の残りの88.4%を保有するドミニオン・バージニア社は2007年、3号機増設計画に関してGE日立ニュークリア・エナジー社製ESBWR(高経済性・単純化沸騰水型炉)の建設を想定したCOLを米原子力規制委員会に申請した。GEHとはEPC(設計・調達・建設)契約の条件が折り合わなかったとして、昨年5月には三菱重工業製・出力170万kWのUS−APWRに変更したが、13年にもCOLを取得できる見込みだとしている。


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