【原子力ワンポイント】広く利用されている放射線(9) 身の回りの放射線の強さを検出器で測定

放射線の種類に合わせて専用の検出器で測定します。無料貸し出しを実施している団体があるので、借りて身近にある放射線を測りましょう。

(9)どんな放射線があるか測ってみませんか

ゆりちゃん 放射線は目には見えませんが、どうすれば放射線の強さを知ることができますか?

タクさん 放射線は、五感で感じることはできません。そこで、専用の検出器を使って、放射線の強さを測ります。

ゆりちゃん 検出器はどのようにして放射線の強さが分かるのですか?

タクさん 例えば、ベータ線やガンマ線を測るガイガー・ミューラー・カウンター(GMカウンター)は、ガスを入れた容器のなかに電極を入れ、電極間に高電圧をかけます。この容器のなかに放射線が入ると、ガスが電離(イオン化)して、そのイオンが電極に引かれ電流が流れます。このとき流れる電流の大きさを測ることにより、入った放射線の強さが分かります。

ゆりちゃん 1つの検出器で全ての放射線を測ることができますか?

タクさん いいえ、放射線の種類に合わせて検出器を選択する必要があります。

ゆりちゃん どんな種類の検出器がありますか?

タクさん 貸し出されている検出器としては、アルファ線の測定には「アルファちゃん」、ベータ線の測定には「ベータちゃん」(=写真)、ガンマ線の測定には「ガンマくん」「はかるくん」があります。

ゆりちゃん どのようにしたらアルファちゃんやベータちゃんを借りられますか?

タクさん 無料貸し出しを実施している団体があります。使用料や送料等の費用は一切かかりませんし、測定試料も一緒に借りることができます。インターネットで「放射線検出器 無料貸し出し」で検索してみてください。ちなみに、銀座で放射線の強さを測ってみると車道で0.049ミリSv(シーベルト)、歩道0.099ミリSvとなります。皆さんも検出器を借りて身の回りの放射線の強さを測ってみましょう。ところで、銀座の車道と歩道で放射線の強さが違った原因は、歩道に花崗岩(ウランなどの放射性物質〈放射線を出すもの〉を多く含む)が使われているためです。(原産協会・政策推進部


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