スウェーデンの最終処分計画 処分場の建設許可を申請

スウェーデン核燃料・廃棄物管理会社(SKB)は16日、使用済み燃料の最終処分場、および使用済み燃料のキャニスターへの封入施設について、立地・建設認可を放射線安全機関(SSM)と環境裁判所に申請した。両機関それぞれが原子力法と環境法に基づく審査を実施した後、政府が認可を発給する予定。SKBでは2015年にも両施設を着工、2020年代初頭の操業開始を目指している。

SKBは1993年に処分場建設サイト選定作業を開始。その結果、2009年6月にエストハンマルのフォルスマルク原子力発電所・隣接エリアに決定した。国内で稼働する原子力発電所からの使用済み燃料1万2000トン(ウラン換算)を再処理せずに同地の地下約500メートルの結晶質岩盤に直接処分する計画だ。

使用済み燃料は銅製のキャニスター6000本に封入した上で、ベントナイトに包んで19億年前の岩盤内に遠隔操作で定置予定。使用済み燃料はこれら三重のバリアで守られることになる。

一方、キャニスターへの封入施設は、オスカーシャム原子力発電所と同じ地域が建設サイト。1985年から操業中の「使用済み燃料・集中中間貯蔵施設(CLAB)」に隣接して建設される。

スウェーデンのこの計画は、米国で頓挫したユッカマウンテン計画を除けば、フィンランドと並んで世界で唯2つ、建設手続きが具体的に進行中の高レベル放射性廃棄物(HLW)処分場計画となる。


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