大船渡11.8m津波 気象庁発表 痕跡から高さ推定

気象庁は5日、東北地方太平洋沖地震によって発生した津波の高さについて、現地調査を行った結果を発表した。地震によって東北地方太平洋岸の津波観測地点では観測施設も被害を受けるなど、今までは実際の津波の最大値が得られていない地点があり、今回、現地調査を行って、津波の痕跡などから推定したもの。

それによると、太平洋側での最高値は岩手県・大船渡の11.8メートルだった。女川原子力発電所に近い宮城県・石巻市鮎川では7.7メートル、福島県・相馬では8.9メートルだった。

津波の高さは、平常潮位からの高さで表し、津波観測点は海辺に設置されており、今回は観測施設に被害を受けた所が多く、近くのビルなど構造物の海水の到達跡(「痕跡」「浸水高」)から津波の高さを推定した。

ちなみに、津波は陸に上がってからは、内陸部にいくほど水位は浅くなりつつ、標高が高いところまで達して止まり、引き波になる。この津波の止まった地点の標高を「遡上高」と言う。


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