アレバ社の福島事故収束支援 汚染水処理設備を提案

東京電力の要請により福島第一原発事故の収束支援を行っている仏アレバ社は19日、ラアーグ再処理工場などで同社が採用している放射能汚染水の処理方法を提案し、了承を得た。

原子炉を冷却するため投入された海水が、大量の汚染水となって冷却系や電力供給系の本格的な修理を阻んでいることから、同社は早急な処理の必要性を強調している。

同社が提案する処理方法は特殊な化学試薬により放射性元素を回収分離するという共沈殿法で、仏政府・水道局から発展した世界的な水処理企業のベオリア・ウォーター社との共同作業になる。この処理システムを装備した大容量の処理施設を建設すれば、汚染水の放射能レベルは大幅に低減可能だとしている。

同社はまた、現在の緊急事態から早急に脱却するため、その他の方法も並行して適用する可能性も指摘した。

3月末に次いで再び来日した同社のA.ローベルジョンCEOは、この件に関する記者会見で、「1時間で50トンの除染が可能で、放射性物質の濃度を1万分の1程度に薄めた後、塩分を除去して冷却装置に戻し循環させることができる」と説明した模様。5月末にもシステムの稼働を目指すとしている。


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