最高水準の安全性追求G8サミット 菅首相が冒頭発言

サルコジ仏大統領が議長を務めるG8サミットが、5月26日と27日、フランス北西部のドーヴィルで開催(=写真)され、菅直人首相が冒頭スピーチを行った。

首相は、日本の経済活動と観光はすでに通常どおりに戻っていることを報告し、前週に閣議決定した「政策推進指針」でさらなる震災復興に全力で取り組む決意を表明した。

福島第一原子力発電所事故については、少しずつ事態は安定化に向かっており、引き続き収束に向けて全力を挙げると述べた。工程表に従って来年1月までに冷温停止の状態にするとした。また、「事故調査・検証委員会」の立ち上げについて報告し、地震・津波対策を含めた最高水準の原子力安全を目指して取り組むとともに最大限の透明性で情報を国際社会に提供することを約束した。

来年後半には同委員会の検討を踏まえて国際原子力機関(IAEA)と協力して原子力安全に関する国際会議を開催すると発表し、G8各国の参加を呼びかけた。

さらに食品および工業製品の放射線安全を確保していることに触れ、G8各国に日本の製品に対する科学的根拠に基づいた対応を求めた。

また、「エネルギーの未来を開く4つの挑戦」としてエネルギー基本計画の見直しに言及し、原子力エネルギーと化石エネルギーに、自然エネルギーと省エネルギーを加えた4本の柱を打ち立てて取り組んでいくことを表明した。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで