アルゼンチン 4基目建設でロシアと覚書調印

アルゼンチンは5月24日、ロシアとの原子力平和利用に関する協力覚書(MOU)に調印し、同国4基目の原子力発電所建設でロシアの総合原子力企業であるロスアトム社を潜在的な供給業者として予備段階の有資格企業に認定した。

調印はアルゼンチン計画投資サービス省のJ.デビド大臣によるモスクワ訪問に合わせ、ロスアトム社のS.キリエンコ総裁が行った。

アルゼンチンでは現在、エンバルセとアトーチャの両原子力発電所で加圧重水炉(PHWR)が2基稼働中のほか、アトーチャ2号機(70万kW級PHWR)が建設中だ。4基目となる同3号機の建設についてはすでに、中国や仏国、韓国、米国などと協力覚書を締結済みで、ロシアとは2010年4月にロシア型PWR建設可能性調査のための情報交換で合意。これらの国のメーカーを対象に入札が実施されると予想されていた。

今回の覚書では、ロシア側の包括的な提案についてアルゼンチン側が技術的なパラメータなど、詳細の吟味をさらに進めるほか、ロスアトム社を事前の有資格社とすることを明記。同社を発注先に選定する可能性が高まったと見られている。


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