安全委 大災害発生で抜本的に 安全指針見直しを開始

原子力安全委員会は、安全審査指針類の見直しに向け、22日、原子力安全基準・指針専門部会(=写真)での検討を開始した。

安全審査指針類は、規制行政庁による原子力施設の設置等の審査に対し、安全委が行うダブルチェックの基礎となるもので、個別の案件に関する知見を取りまとめた専門部会報告書などとも合わせ、多項目に網羅されている。これまでも適宜、改訂が施されてきたが、3月の大地震・津波の影響で、長期間にわたる全交流電源および原子炉冷却機能の喪失に伴い、大量の放射性物質が環境へ放出されたことなどを踏まえ、同委は16日の臨時会議で、安全確保や防災対策の抜本的見直しを図ることを決定した。

検討を行うのは、原子力発電所の安全設計審査指針、耐震設計審査指針、原子力災害に関する防災指針と、関連する指針類への反映事項で、安全委の専門部会に対し、班目春樹委員長より、これまでに蓄積された知見や事故の教訓を踏まえ、抜本的見直しを行うよう指示した。

これらのうち、原子力安全基準・指針専門部会は、安全設計審査指針、耐震設計審査指針の検討を行うが、22日会合で、それぞれ小委員会を設置して専門的検討を行うこととなった。防災指針については、原子力施設等防災専門部会で検討する。いずれも年度内の論点整理を目指す。

指針類見直しについて班目春樹安全委員長は、まったくの「白紙」からではなく、特に問題となる箇所を抽出し見直していくとともに、抜本的議論も並行して行っていくとの方向性を示している。また、「安全確保の基本原則」策定に着手した矢先に、今般の原子力災害が発生したことにも鑑み、今後の指針見直しの抜本的議論に関しては、シビアアクシデントの規制要件化を強調し、タイムスパンについては、2〜3年を目処に結論を出すとしている。


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