東京電力株主総会 原子力発電撤退の議案を否決

東京電力は28日、都内のホテルで株主総会を開催した。昨年の3倍を超える9309人と過去最多数の株主が出席した。勝俣恒久会長は冒頭の挨拶で、福島第一原子力発電所の事故について「放射性物質の外部への流出という極めて深刻な事態を引き起こした」として、清水正孝社長は「経験したことのない重大な危機に直面している」として、今年3月期に1兆2000億円を超える巨額の最終赤字を計上した決算を報告した。

質疑応答では、事故の責任などを問う株主が続出したほか、402人の株主が原子力発電事業からの撤退を定款に盛り込むよう求めた議案が出されたが、反対多数で否決された。総会は過去最長の6時間9分にわたって続いたが、最終的に全ての議案は承認された。

清水社長は総会をもって退任し、西澤俊夫常務が新社長に昇格した。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで