双葉郡 国に対し要望活動 避難者の生活補償求む

福島県双葉郡は12日昼、福島第一原子力発電所事故に対する政府の責任を追及し、双葉郡の現状を広く訴える「緊急総決起大会」を東京・日比谷公園大音楽堂で開催した。

双葉郡は、浪江町、双葉町、大熊町、富岡町、楢葉町、広野町、葛尾村、川内村から成る。この日は、県内外の避難所から会場までの専用バスも用意され、約200人が集結した。

主催者代表である広野町の西本由美子・NPO法人ハッピーロードネット理事長(=写真左・左の壇上)は、開会挨拶で「私たちは絶対双葉郡に戻り、子どもたちに未来を残す」と固い決意を表明した。また井戸川克隆・双葉町長は、「国を挙げての世界中に誇れる復興を次の世代のため勝ち取りたい」と語気を強めた。他にも各町村長や地元の国会議員たちが次々に激励の言葉を寄せた。

そして「国の原子力エネルギー政策において、事故後の避難者の生活補償・事業者補償を国及び事業者の責任において、全面的補償をされるよう働きかける」、「事故後、放射性物質に汚染され、健康被害が心配されることから、早急に被ばく検査を実施し、長期の健康調査についても、国が責任を持って医療保障を行うよう訴える」、「汚染された土地に対して除染等の環境回復を行い、早期にふるさと帰還を実現されるよう頑張る」、「帰還後、地域経済の補償と雇用の確保を行い、新たな産業を創出し経済の復興を国が責任を持って対応するよう働きかける」、「国は避難者の避難中・帰還後の福祉に責任を持つことを訴える」、「復興の礎ともいえる子ども達の教育環境を、国の責任で行うことをお願いする」、「経済・医療・教育・福祉などすべてを事故前の双葉郡に戻すことに国が責任を持つことを働きかける」ことを盛り込んだ大会メッセージを発表した。

その後、プラカードや横断幕を持って日比谷公園から国会議事堂前を通り民主党本部前までデモ行進を行い、代表者が政府や各党への要望活動を実施した。


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