インド ラジャスタンでコンクリ打設

インド中央部のラジャスタン原子力発電所(RAPP)サイトで、18日に7、8号機の初のコンクリート打設が完了した。インド原子力発電公社(NPCIL)が明らかにしたもので、両炉の建設用地ではすでに昨年8月に基礎掘削工事を開始。2016年〜17年の完成に向けて建設作業が本格化することになる。

両機とも出力70万kWの加圧重水炉(PHWR)になる予定で、05年からタラプール発電所で稼働中の出力54万kWの3、4号機をスケールアップした設計。グジャラート州で建設中のカクラパー3、4号機とは同型・同出力で、合計出力140万kWの半分はラジャスタン州に供給される予定だ。

NPCILによると、70万kW級のPHWRには重力や自然対流などを利用した受動的な安全システムが組み込まれ、いかなる運転状態にあっても安全確保のために運転員の介入や動的なパワーを必要としない。また、原子炉を停止させるために2つの独立のシステムを導入。受動的崩壊熱除去システムが全電源喪失時においても原子炉の冷却を保証するほか、鋼製の内張を施した格納容器により過酷事故時に放射能が原子炉建屋から放出されるのを防ぐことができるとしている。

電力需要が急激に増加しているインドでは、現在稼働中の20基・478万kWに続いて7基・530万kWを建設中。2017年の設備容量は1008万kWに到達し、20年には2000万kWとなる計画である。


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