仏国のEPR建設計画 営業運転を2年先送り

フランス電力(EDF)は20日、仏国北西部ノルマンディ地方で建設中のフラマンビル3号機(FL3)の営業運転開始年月について、昨年7月に公表した予定から2年繰り延べた2016年になると発表した。

FL3は過去15年間に同国で初めて建設される原子炉というだけでなく、同国初の欧州加圧水型炉(EPR)となる予定だが、世界初のEPRとしてフィンランドで建設中のオルキルオト3号機と同様、建設スケジュールは遅れ気味。これに伴い、建設費も当初予定の33億ユーロから60億ユーロに倍増するとしており、今後英国などで建設されるEPR計画にも少なからず影響を及ぼすと見られている。

遅延の原因についてEDFでは「構造的および経済的な理由による」と説明。工業管理の観点から実施すべき作業の範囲―特に鉄筋やアンカープレート使用量の当初見積が甘かったことも含め、土木エンジニアリング作業の評価を見直さねばならないと釈明した。また、今年初頭に建設現場で2件の死亡事故が発生し、うち1件の影響により同作業が数週間にわたって停止。今年前半の作業を実質的に遅らせる要因になったとしている。

それでも福島事故発生前、今年2月の決算報告時には、EDFは「2014年に運開」との見通しを堅持していた。しかし、事故後にEU域内すべての原子力発電所で課されることになった包括的な安全評価審査が計画の遅延に拍車をかけたとEDFは指摘。審査結果は今年9月にも仏原子力安全規制当局に提出する予定だとしている。

EDFではこうした課題を解決するため、今後は次のような新しい手法を作業パートナー達との連携手法に取り入れると決定した。すなわち、(1)すべての課題を盛り込んだ信頼性の高いスケジュールを新たに策定する(2)2012年に予定されている丸天井の設置など、大きな節目の時期に合わせてプロジェクトの進捗状況を評価する公開協議を定期的に建設サイトで開催する(3)作業の管理と監督で新たな慣行を構築する(4)サイトで作業する9企業を交えた委員会を創設するなど、作業パートナーやチーム間の調整を取る(5)安全性等に関する要件を整理統合する――などである。


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