政府・成長戦略会議「減原発」 国民議論踏まえ結論を

政府・新成長戦略実現会議のエネルギー・環境会議(議長=玄葉光一郎・国家戦略担当相)は7月29日の会合で、「革新的エネルギー・環境戦略」策定に向けた中間的整理を行った。東日本大震災、福島原子力事故を踏まえ、エネルギー基本計画を白紙で見直す状況に立ち、省庁横断的に、目指すべきエネルギー・ベストミックス、エネルギーシステム、国民合意形成のあり方を議論してきたもの。玄葉大臣は同日の記者会見で、今回の中間整理に関し、「減原発」の方向性を打ち出したいとする一方、最終的な絵姿は、国民的議論を踏まえて結論を出すべきとの考えを述べた。

エネルギー・環境会議では、震災前に策定された「原子力発電への依存度を2030年には5割とする」としたエネルギー基本計画を、白紙から見直す必要から、再生可能エネルギーなどのグリーン・イノベーション関連の戦略について、強化し、前倒すべく検討を進めた。また、これまで前提としてきた原子力の安全性、大規模集中で地域独占を旨としてきた電力システムの有効性、発電単価等の徹底的検証を課題として指摘した。

中間的整理では、ベストミックス、エネルギーシステム、国民合意形成の3つの理念ごとに、計9原則を掲げ、原子力発電については、「原発への依存度低減のシナリオを描く」、「原子力政策の徹底的検証を行い、新たな姿を追求する」、「『反原発』と『原発推進』の二項対立を乗り越えた国民的議論を展開する」の原則のもと、安全性を高めて活用しながら、依存度を下げていくこととしている。また、同時に、再生可能エネルギーの比率を高め、省エネによる需要構造の抜本的改革、化石燃料のクリーン化・効率化を進めるなど、エネルギーフロンティアを開拓し、新たなベストミックス実現を目指す。

基本理念に則った戦略工程としては、(1)省エネルギー(2)再生可能エネルギー(3)資源・燃料(4)原子力(5)電力システム(6)エネルギー・環境産業――の6つの重要課題ごとに、それぞれ、今後3年、20年、20〜50年を目指した短期・中期・長期の考え方を明示した。原子力では「聖域なき検証・検討」、「原子力安全の徹底」、「原発への依存度低減に関する国民的議論を踏まえた対応」をミッションとし、短期的には事故の徹底検証、既存炉の安全対策と定期検査後の対応、損害賠償制度の整備、廃炉プロセスの整備、原子力事業、安全行政・規制の徹底検証などを優先課題として掲げている。


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