米国ブルーリボン委、使用済み燃料で報告 中間貯蔵施設の建設勧告

米国でユッカマウンテン計画に替わる使用済み燃料および高レベル放射性廃棄物(HLW)の管理処分対策を昨年3月から検討している政府の有識者特別(ブルーリボン)委員会は、7月29日に中間報告書を米エネルギー省(DOE)に提出した。1つかそれ以上の集中中間貯蔵施設の建設を促すなど、5月に輸送・貯蔵小委員会が提示した勧告案を土台とする内容で、最長100年の中間貯蔵期間中に、最低1か所の最終地層処分場建設サイトを一から選定し直す方針。一方、技術審査が中止されているユッカマウンテンの適性については「審議を求められていない」として見解を示さなかったほか、処分場建設候補サイトについても具体的な提案をしていない。

同報告書を受理したDOEは声明文の中で、米国が将来のクリーン・エネルギー社会へ向かう上で、原子力の果たす重要な役割を引き続き確信していると明言。国内原子力産業の再生とそれに伴い創出される新たな雇用と輸出の機会を約束するとともに、使用済み燃料の安全で確実、かつ長期的な処分を保証する持続的な方策の発見に全力を尽くすと断言した。

同報告書が勧告している戦略における主要な7項目は以下の通り。

(1)科学的根拠や地元の同意の下、段階的で透明性のあるアプローチで廃棄物管理処分施設の建設サイトを新たに選定する(2)廃棄物を輸送・貯蔵、処分するための統合プログラムの策定と実施で専任機関を新たに創設する(3)放射性廃棄物基金の残金および廃棄物料の年間支払いによる収入を同プログラムで利用する権利を保証する(4)使用済み燃料と高レベル廃棄物の安全な処分のため、可能な限り迅速に1つかそれ以上の最終地層処分場建設を急ぐ(5)バックエンドの包括的・統合管理計画の一部として、可能な限り迅速に1つかそれ以上の集中中間貯蔵施設の建設を急ぐ(6)新型炉および燃料サイクル技術の研究開発と実証を安定的かつ長期的に支援する(7)世界レベルの核不拡散問題および原子力施設と放射性物質の安全保障取り組みで国際的なリーダーシップを取る。

これらの勧告を実行に移すには、放射性廃棄物政策法(NWPA)を始めとする関連法規の改正が必要だと同委は指摘。ただし、迅速なアクションを取る必要性に鑑み、これらの法整備を待たず複数の分野で廃棄物管理プログラムを軌道修正すべきだとしている。

同報告書によると、原子力産業の黎明期には使用済み燃料の冷却期間は数年から数十年と考えられてきたが、現実問題として米国の使用済み燃料の大多数はそれよりも長い期間、発電所敷地内で貯蔵されている。しかし、これらは一般的に最低5年ほどでキャスクに封入、乾式貯蔵するのが最も安全な方法であり、100年間あるいはそれ以上の中間貯蔵に適したオプションだとしている。

同報告書は今後、10月末まで公開諮問に付される予定。最終報告書の提出は来年1月末になる見込みだ。


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