中国 嶺澳U−2が営業運転開始

中国広東核電集団有限公司(CGNPC)は8日、同国で14基目の原子炉となる嶺澳原子力発電所二期工事2号機(PWR、108万kW)(=写真)が営業運転を開始したと発表した。

同炉は今年5月3日に国内送電網に接続され、7月23日に定格出力に到達。初併入時には6月15日の営業運転開始を予定していたが、福島事故の影響等により延期されたと見られている。日中科学技術交流協会によると、中国では同事故後、運転中の14基で安全点検を実施し、すでに作業を完了。7月からは建設中の原子力プロジェクトについても実施しており、今月末に結論を出す予定である。また、認可申請中のプロジェクトは承認審査が中断されている。

嶺澳U−2号機は仏国の原子炉設計をベースに中国が改良したCPR1000で、同設計の初号機となった同1号機と同じく、中広核工程設計有限公司や中国核工業第二研究設計院、中国核動力研究設計院(NPIC)の共同設計。建設工事は核工業華興公司や核工業二三公司、中建二局などが担当したほか、東方電気や上海電気、中国一重、中国二重といった国内企業約200社が機器を製造するなど、国産化率は64%に達している。

同炉の運開により、広東大亜湾および嶺澳原子力発電所の合計出力は6基610.8万kWとなり、年間の総発電電力量は450億kWhに達するとCGNPCでは予想している。


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