[原子力産業新聞] 2011年8月11日 第2586号 ＜4面＞

農林水産省　肥料中セシウム４００ベクレル／ｋｇまで

農林水産省は１日、福島の原子力災害に伴い、放射性セシウムを含む肥料、飼料等の暫定許容値を設定し、各都道府県知事に対し、農家や製造業者への指導を要請した。製品重量で原則、肥料４００ベクレル（Ｂｑ）／ｋｇ、家畜用飼料３００Ｂｑ／ｋｇ、養殖魚用飼料百Ｂｑ／ｋｇ。

原子力発電所事故に伴う放射性物質降下の影響で、周辺県から収集した家畜排せつ物、落ち葉などが放射性セシウムに汚染され、これらを原料とする堆肥を農地に施肥すれば、農作物中に規制値を超す放射性セシウムが含有される恐れがある。さらに、米ぬか、ふすま、魚粉等の肥料原料には、飼料の原料としても使われているものも多くあり、飼料が家畜排せつ物などを経由して農地土壌へ還元し、農作物へ吸収される物質循環で畜産物にも移行する可能性があることから、農水省では、飼料についても、放射性セシウムの暫定許容値を定めた。

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