報道トレンド 「福島第一」への関心継続 「節電」は夏に下降

データベース事業会社のエレクトロニック・ライブラリーは8日、東日本大震災関連のキーワードの報道状況の推移を発表した。新聞約100紙・雑誌約150誌の記事データベースサービス「ELNET」に登録されているキーワード約235万語のヒット数の増減を数値化した「ELトレンド指数」によるもの。

それによると、3月と4月は 「東日本大震災」を含む記事が全記事の35%を占めており、8月でも全記事の18%を占めている。また、週間上位20位のヒット順位では、「東日本大震災」が震災以降26週中21週で1位だった。

一方、「福島第一原子力発電所」は震災翌週に2位(27.94%)で登場した。以来19週連続で上位20位内にランクインしており、8月第5週の時点でも10位(2.77%)にとどまっている。

震災発生翌週には、「計画停電」が5位(18.29%)に、「放射性物質」が9位(13.9%)に上昇した。発生から2週間後の3月20日から26日までの週には、作物等の汚染が明らかになり、「放射性物質」は3位(同6.96%)に上昇した。

その他の原子力関連キーワードで震災発生以降に上位20位にランクインしたものには、「ヨウ素」、「汚染水」、「タービン建屋」、「クレーン車」、「メルトダウン」、「海水」、「キュリオン」、「セシウム」、「肉牛」、「畜産農家」などがある。脱原発の動きが加速してきた5月以降は、「運転停止」、「再生可能エネルギー」、「火力発電」などが登場。

政府が東京電力と東北電力の管内で、大企業に最大電力の25%削減を求める方針を決めた4月第2週には、「節電」が15位(2.59%)に登場し、5月第3週には「節電対策」が17位(2.32%)に上昇した。5月から6月にかけては自治体や家庭内の節電対策も報じられ、6月第2、4週には「節電」のトレンド指数が3位(2.49%/3.29%)に急上昇したが、7月以降は下降した。


お問い合わせは、情報・コミュニケーション部(03-6812-7103)まで