富士電機 ハンディタイプで初 積算線量と線量率同時に

放射線量計の増産計画を進めている富士電機は12日、ハンディタイプとしては初めて、積算放射線量と放射線量率を同時測定可能な高機能積算線量計「DOSEe」(ドーズ・イー=写真)を10月から販売すると発表した。

放射能検出感度を大幅に向上したシリコン半導体検出器の開発で、一定期間の積算放射線量と、単位時間当たりの放射線量率の同時測定を可能とした。

機能としては、(1)設定値を超えた場合にアラームで通報(2)見やすい有機ELディスプレイを採用(3)防水性能で雨天でも使用可能(4)小型・軽量(約110グラム)の手のひらサイズ(5)専用充電器で充電可能――などとなっている。測定範囲は、積算放射線量が0.001mSv〜99.99mSv、放射線量率が0.01μSv/h〜999.9μSv/h。充電式内蔵電池で30時間以上使用できる。1日の積算放射線量と最大放射線量率を1年間、データを保存できる。

主な販売先は地方自治体、官庁、企業など。販売価格は8万円(税別)で、目標販売台数は11年度半年で10万台をめざす。

問い合せは同社営業統括本部まで。

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同社は13日、放射線量計の需要が高い福島県内の郡山市に、いままでの生産拠点である機器生産センター(東京都日野市)の分室を開設し、納入した線量計のアフターサービスとして、線量計の校正・試験拠点として活用していく。従業員数は20名で対応する。


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